リカバリーウェアの素材と仕組みとは

結論から言うと、リカバリーウェアの「仕組み」は大きく遠赤外線タイプと磁気タイプの2系統に分かれ、それを支える生地素材(ポリエステル・綿・起毛・メッシュなど)と医療機器区分が組み合わさって製品ごとの個性になります。遠赤外線タイプは機能性繊維を生地に練り込んだもの、磁気タイプは永久磁石を配置したもので、公式表示でも仕組みの説明や医療機器区分の扱いが分かれています。
- 仕組みは2系統=繊維に機能性素材を練り込む「遠赤外線タイプ」と、永久磁石を配置する「磁気タイプ」
- 区分も分かれる=遠赤外線タイプは一般医療機器、磁気タイプ(コラントッテ等)は管理医療機器として公式表示されることが多い
- 本記事は2026年6月時点で各ブランド公式表示および厚生労働省・PMDAの一次情報を確認し、効能は公式表示・添付文書の範囲で中立に引用している
リカバリーウェアの素材と仕組みは、見た目が似ていても中身が異なります。仕組みのもとになる機能性素材のタイプと、肌に触れる生地素材、そして薬機法上の医療機器区分という3つの軸で整理すると、製品ごとの違いが読み解きやすくなります。リカバリーウェアそのものの全体像は、リカバリーウェアとは?仕組み・選び方・注意点を解説(/articles/what-is-recovery-wear/)でまとめており、本記事ではそのうち素材と仕組みに絞って掘り下げます。
なお本サイトは医学的な治療効果を訴求するメディアではありません。各タイプの作用は、各ブランドの公式表示や管理医療機器の添付文書に記載された範囲で中立に紹介し、編集部が公式表示を超える効果を断定することはしません。
機能性素材の2タイプ:遠赤外線タイプと磁気タイプ
リカバリーウェアの仕組みを大別すると、繊維に特殊な素材を練り込んだ遠赤外線タイプと、永久磁石を配置した磁気タイプの2つになります。まずはこの分類を押さえると、各ブランドの公式表示を比較しやすくなります。
遠赤外線タイプ
遠赤外線タイプは、セラミックや微粒子などを繊維に練り込んだ機能性素材を使うのが特徴です。VENEXはPHT(DPV576)、TENTIALはSELFLAME®、A.A.TH(ONYONE)はアースメディカル®という独自素材を公式表示で挙げています。多くは公式表示で一般医療機器(家庭用遠赤外線血行促進用衣)に区分されると記載されています。
磁気タイプ
磁気タイプは、永久磁石を生地に配置して用いるもので、コラントッテのマグエールシリーズなどが代表例です。コラントッテの磁気製品は公式表示で管理医療機器に区分され、装着部位や使用上の注意が添付文書に記載されています。遠赤外線タイプとは仕組みも区分も異なる点が、選ぶうえでの分かれ目になります。
機能を持たない一般衣料との違い
リカバリーウェアという名称でも、機能性素材を使わず医療機器の届出もない一般衣料(雑品)として販売される製品もあります。ユニクロやGUのルームウェアのように着心地や価格を重視した製品はこの層にあたり、医療機器的な効能効果は表示できません。仕組みを比べる前に、その製品がどの層に属するのかを公式表示で確認しておくと整理しやすくなります。
遠赤外線タイプの仕組みと素材
遠赤外線タイプは、機能のもとになる素材を生地の繊維そのものに練り込む構造が共通点です。表面にコーティングするのではなく繊維内に含ませるため、各社は洗濯ですぐに働きが失われるものではないと説明しています。
VENEXの公式表示では、PHT(DPV576)と呼ぶプラチナや鉱物を含む素材を繊維に練り込んだと記載されています。TENTIALはSELFLAME®という、セラミックなどを用いた素材をBAKUNEシリーズに採用していると公式表示で挙げ、一般医療機器(家庭用遠赤外線血行促進用衣)に区分されるとしています。A.A.TH(ONYONE)はアースメディカル®として、ポリエステル繊維内に複数の貴金属微粒子をナノ化して練り込んだ特殊素材と公式に説明しています。
これら一般医療機器の家庭用遠赤外線血行促進用衣で、届出にもとづき表示できる効能の範囲は「血行促進」「筋肉の疲れやこりの緩和」などとされています。これは制度上認められた表示であり、本サイトはその範囲を引用するにとどめます。表示の根拠となる医療機器区分の考え方は、厚生労働省の医薬品・医療機器の案内やPMDAの医療機器情報が一次情報になります。
公平を期すために両論を併記しておくと、遠赤外線素材の作用については、効果を裏づける独立した査読論文は現時点で限定的との指摘もあります。一般医療機器は届出の範囲で機能性を表示できますが、その表示と利用者が実際に体感する効果は別の話です。編集部は公式表示・添付文書を超える効果を断定せず、各社が表示する範囲を出典付きで紹介する立場をとっています。
磁気タイプの仕組みと素材

磁気タイプは、遠赤外線タイプとは仕組みも医療機器区分も異なります。コラントッテのマグエールシリーズは、生地の所定の位置に永久磁石を配置した構造で、公式表示では管理医療機器に区分されると記載されています。
管理医療機器は、一般医療機器よりも一段リスク区分が上に位置づけられ、認証番号が割り当てられます。添付文書が整備されているため、装着部位・使用上の注意・併用を避けるべき機器(ペースメーカー等の医用電気機器)といった情報を確認できます。磁気製品を検討する際は、購入前にこの添付文書の注意事項を読むことが大切です。添付文書はPMDAの医療機器 添付文書等情報検索でも確認できます。
生地素材の面では、コラントッテのマグエール長袖は本体ポリエステル96%・ポリウレタン4%(リブ部はポリエステル94%・ポリウレタン6%)と公式表示されており、磁石を配置しつつ伸縮性に配慮した構成になっています。磁気タイプは「遠赤外線で温める」発想ではなく「磁気を利用する」発想の製品である点を押さえると、遠赤外線タイプとの違いがはっきりします。具体的な使用感や区分の確認状態は、コラントッテのリカバリーウェアをレビュー(/articles/colantotte-recovery-wear-review/)で整理しています。
肌に触れる生地素材の違い
仕組みのタイプとは別に、肌に直接触れる生地素材も着心地を左右します。同じ遠赤外線タイプでも、生地の混率や編み方で季節適性や肌触りが変わります。
ポリエステル系(基本の生地)
多くのリカバリーウェアはポリエステルを主体にした生地を採用しています。A.A.THのメディカルラインはポリエステル100%、ワークマンMEDIHEALのルーム長袖は本体ポリエステル80%・綿20%などと公式表示されています。ポリエステルは速乾性や型くずれのしにくさに配慮しやすい一方、肌当たりは編み方や起毛で調整されます。
綿・混紡(肌当たり重視)
綿を混ぜた生地は、肌当たりのやわらかさや吸湿性に配慮しやすいのが特徴です。ポリエステルと綿を混ぜることで、機能性繊維の扱いやすさと綿のやさしい風合いを両立しようとする製品もあります。汗ばむ季節に肌離れを重視するか、保温を重視するかで向き不向きが変わります。
起毛・メッシュ・シルク/メリノなどの季節バリエーション
起毛素材は空気を含んで保温に配慮した秋冬向け、メッシュ調の生地は通気に配慮した春夏向けというように、季節で生地が作り分けられています。TENTIALのBAKUNEには通気性に配慮したメッシュ調モデルや、シルク・メリノウールを取り入れたモデルもあり、同じSELFLAME®系の仕組みでも生地素材で着心地が変わります。寝汗が気になる時期は通気重視、冷えが気になる時期は保温重視と、季節に合わせて生地素材を選ぶのがおすすめです。
素材・仕組みと医療機器区分の関係
素材と仕組みは、医療機器区分と密接に結びついています。区分が分かると、その製品が公式表示でどこまで言えるのかが見通せます。
遠赤外線タイプの多くは、公式表示で一般医療機器(家庭用遠赤外線血行促進用衣)に区分され、届出番号が割り当てられます。磁気タイプのコラントッテ製品は管理医療機器に区分され、認証番号と添付文書が整備されます。一方、機能性素材や医療機器の届出を持たない一般衣料は、これらの番号を持たず、医療的な効能効果は表示できません。
つまり、同じ「リカバリーウェア」でも、仕組みのタイプによって医療機器区分が変わり、表示できる内容の範囲も変わります。本サイトでは、公式表示で区分や番号を確認できた場合はその内容を、確認できなかった場合は「要確認」、非公開の場合は「非公表」と区別して掲載しています。区分と番号の見方をより詳しく知りたい場合は、一般医療機器のリカバリーウェアとは?(/articles/general-medical-device-recovery-wear/)で届出番号・認証番号の確認手順まで解説しています。
素材・仕組みから選ぶときは、まず遠赤外線タイプか磁気タイプかという仕組みの軸、次に生地素材の季節適性、最後に医療機器区分と番号の確認という順で見ていくと、過大な効能表現に惑わされず、公式表示で確かめられる事実をもとに判断できます。
よくある質問
遠赤外線タイプと磁気タイプは何が違いますか?
仕組みと医療機器区分が異なります。遠赤外線タイプはセラミックや微粒子を繊維に練り込んだ機能性素材を使い、公式表示で一般医療機器に区分されることが多いです。磁気タイプは永久磁石を配置したもので、コラントッテなどは公式表示で管理医療機器に区分され、添付文書に装着部位や使用上の注意が記載されています。
遠赤外線タイプは洗濯すると素材の働きが落ちますか?
多くの遠赤外線タイプは、機能のもとになる素材を繊維そのものに練り込む構造のため、洗濯ですぐに働きが失われるものではないと各社は説明しています。ただし乾燥機の使用可否や洗濯ネットの要否はブランドによって異なるため、購入後は洗濯表示と公式の案内を確認してください。
生地素材は何を基準に選べばよいですか?
季節と肌当たりを基準にすると選びやすくなります。汗ばむ時期は通気に配慮したメッシュ調やポリエステル系、肌当たりを重視するなら綿混、保温を重視するなら起毛素材といった目安です。同じ仕組みでも生地素材で着心地が変わるため、用途に合わせて選ぶのがおすすめです。
磁気タイプを選ぶときに注意することはありますか?
管理医療機器の添付文書を購入前に確認することが大切です。ペースメーカーなどの医用電気機器を使用している方は併用に関する注意が記載されている場合があります。装着部位や使用上の注意は公式表示と添付文書、PMDAの添付文書検索で確認できます。
素材で効果の差は決まりますか?
素材は公式表示の内容や着心地に影響しますが、本サイトは効果を断定する立場をとっていません。一般医療機器は届出の範囲で機能性を表示できますが、その作用を裏づける独立した査読論文は限定的との指摘もあります。効能効果は各ブランドの公式表示・添付文書の範囲で受け取り、毎日続けやすい着心地や扱いやすさで選ぶと納得感を得やすくなります。
まとめ
リカバリーウェアの素材と仕組みは、まず遠赤外線タイプか磁気タイプかという仕組みの軸で分かれ、それに生地素材と医療機器区分が重なって製品ごとの個性になります。遠赤外線タイプはPHT・SELFLAME®・アースメディカル®などの機能性素材を繊維に練り込み、公式表示で一般医療機器に区分されることが多く、磁気タイプは永久磁石を配置して管理医療機器に区分されるコラントッテのような製品が代表例です。
選ぶときは、仕組みのタイプ→生地素材の季節適性→医療機器区分と番号の確認、という順で見ていくと、過大な効能表現に惑わされず公式表示で確かめられる事実をもとに判断できます。本サイトは効果を断定せず、各タイプの作用は公式表示・添付文書の範囲で中立に紹介する立場をとっています。気になる点は各ブランドの公式表示や添付文書、厚生労働省・PMDAの一次情報で確認したうえで、毎日続けやすい着心地と扱いやすさを軸に選ぶのがおすすめです。
編集部が整理した候補
TENTIALのBAKUNEは、SELFLAME®という機能性素材を使った一般医療機器のリカバリーウェアです。公式表示では家庭用遠赤外線血行促進用衣に区分されています。BAKUNE Dryは吸汗速乾性に配慮したラインで、就寝時や部屋着として着やすい設計です。
参考価格: 約24,000〜34,000円(上下セット・公式表示で変動)
VENEX スタンダードドライ+ メンズ 長袖クルーネック上下セット
VENEXのスタンダードドライ+は、PHT(DPV576)を練り込んだ機能性素材を使った一般医療機器のリカバリーウェアです。公式表示では家庭用遠赤外線血行促進用衣に区分されています。さらりとした肌触りで部屋着・就寝時に着やすい設計です。
参考価格: 約13,000〜30,000円(単品〜上下セット・公式/ECで変動)
Colantotte MAGNE リカバリーウェアPLUS ロングスリーブ
MAGNE リカバリーウェアPLUS ロングスリーブは、背中側にフェライト永久磁石を配置した管理医療機器の長袖トップスです。使用上の注意を先に確認します。
参考価格: 約19,000〜24,000円
価格は変動します。リンク先で最新価格・在庫をご確認ください。順序は編集部が公式表示をもとに整理した目安です。